井上鉄工所の井上です。
期待に胸を膨らませた新入社員達が、目をキラキラとさせて出社する季節になりました。

お客様のお困りごとへお役立ちしたく、【こんな加工できる?】と弊社にお持ちいただいた歯車の事例情報をメルマガでお届けいたします。
また、井上鉄工所のさまざまな取り組みについても、お伝えする予定です。

【1】歯車の加工事例

今回は、一見すると普通の歯車ですが、見えないところで加工技術を活かした歯研歯車をご紹介いたします。

歯研歯車 M5.0(SCM440)

名称歯研歯車 M5.0 (SCM440)
種類はすば歯車
材質SCM440
歯形ヘリカルギア
モジュールM5.0
圧力角20°
仕上げ歯車研削(歯研)
精度JIS1級
熱処理高周波焼き入れ

この歯車は歯切りを行ったのち高周波焼き入れを行い、その後歯車研磨加工を行い、JIS1級の精度で仕上げています。

歯車の部分(歯面)はこのように通常の加工を行っていますが、歯車の内部にキー溝を施しているところがポイントです。

こうしたキー溝は通常はブローチ盤スロッターにて加工を行いますが、設計上寸止めを行う必要がありました。そこで当社ではスロッター加工を行い、コストも抑えながら設計要求を満たすようにしています。

この歯車はご想像通り工程がかなり多いのです。内製しようとしたお客様は「内製じゃとっても無理だ!」とのことでご依頼を頂きました。現在も継続してご注文いただいております。

複雑な歯研歯車の加工も井上鉄工所にお任せください。

【2】社長コラム『飛行機参入!?①』

ある年の正月に、大阪で一緒に財務の勉強をした仲間から年賀状が届きました。
彼とは財務の勉強会で知り合い、同じ金属に携わる仲間としてお互いに興味を抱いていました。

近年は年賀状だけのやり取りとなっていました。
ところが、その年に届いた年賀状の最後に「歯車で困っています。相談に乗って下さい。」
という一文がありました。

年明け最初の出勤日に、彼のメールアドレスを調べメールを送ると
「近々大阪に来ることありますか?」という返信が届き、2月初めに大阪へ。

彼の会社に到着するとあわただしく図面を広げて、「これ、できるか?」と尋ねられました。

正直言って、小さくて細かい指示がたくさんあり、しかもインチサイズで書かれていたので、
「これは、うちではできない」と言って帰ろうとしたときに、
「実は、奥の部屋に航空機の部品を作っておられたOBの方がいるので会って欲しい」と・・・

つづきは次回のメルマガで!!