(株)井上鉄工所の井上です。
やっと涼しくなってきた。朝6時台の犬の散歩は半袖では肌寒い。連日35℃、36℃が続いていると30℃の時はちょうど良いと感じていた。先週からぐっと気温が下がってきて秋の気配が。夜には虫が鳴いているのを聞くとやれやれ。そう言えば去年は暑い(夏)から寒い(冬)にひとっ飛びだった記憶が。今年は秋が楽しめそうである。「夏バテ気味でしっかり食べなければ」で太った体に「食欲の秋」は酷である。
お客さんのところへの手土産に大和屋に寄った。カステラの切り端があったので、「叔母さんこれもちょうだい。」とレアものをゲット。カステラを作った時にしか出ない。結構、ファンが多く、切れ端についている紙をはがしながらザラメの砂糖を食べるのが何とも言えない。もちもち感たっぷりです。
今年から大学生になった一番下の娘からラインが。「パパいつ帰る?」???。出張の時に何だろうと妻に聞くと「この子まだアパートの家賃の引落の手続きが出来ていない。」と衝撃発言。そう言えば「娘の〇〇を立て替えた。」と毎月やたら言われていたなあと思いだし、じっくり聞くとそういうことであった。「もう立て替えないから。」と言われ私に泣きついてきたようである。「すぐに手続きをしてママからの連絡を無視しないこと」を条件に支払うことに。それだけ忙しくて勉強をしているのなら嬉しいのだが、都会の喧噪に浮かれているのであれば嘆かわしいことである。だが、私も親父から「東京にいってしっかり遊んで来い。」と言われ満喫した記憶が。その分真面目に仕事に取り組めたのであろうか? 同じ事を言ってやれれば良いのだが、「コイツは勘違いしそうだなあ」と思って「遊んでこい。」と言う勇気がない。今思えば偉大な親父だったようである。


【1】井上鉄工所の活動 『創業の精神!』
9/24水曜日~26金曜日までポートメッセなごやにてエアロマート名古屋2025が開催された。9/24はセミナー日であったが、少ないながらもブースには人がおり、JETROの担当者と回った。この日がチャンスだったようで、短い時間ながらも大手企業とお話が出来た。翌日からのアポもしっかり取れ、ラッキーな一日であった。翌日は岐阜の大手企業からの申込みがあり、話はトントンと進み翌週NDAを締結となった。
東京の〇〇商事とブース前で立ち話。シンガポール・エアショーにも来て頂いた。歯車案件があるという。こちらもNDAを結び相談に乗ることとなった。
JETRO担当者の凄腕ぶりは台湾ブースでの出来事。前週に台湾エアー・ショーがあったのだが、そのブースの一角に出展させてくれというもの。「そこまではちょっと言い過ぎ?」と思っていたが、偶然いたそこの会社のCEOに言うと「OK!」と一言。「今年は既に台湾企業に決まっていたが、次回の再来年は入れてやる。」とのこと。
どこの企業もドローン等の無人機に力を入れている様子。防衛企業が多かったが、中には「人の命を救うために開発している。孤島への医療提供や高年齢化した農業の人材確保のため。」と熱く語っていた若手社員の意気込みを感じた。こんな人と取引が出来れば、やりがいがあるだろうなあ。無茶ではなく、使命に変わるのだろうなあと思った。地元にも「大学時代に機械を作るのにお金がなくて苦労した。だからそういった理系の大学生の要望に応えるために無償で加工する。」と言っていたK君を思い出す。生きてきた背景が人の行動に大きく関わることを感じた出来事であった。
話は飛ぶが、前週で終わった朝ドラの「あんぱん」。随分前にテレビで山口もえが「アンパンマンの歌詞のようにみんながすれば、平和になるのに。」と言って歌っていた。その時の衝撃は「子供向けのマンガなのに深いなあ。こんな深い意味があるとは知らなかった。」と。
なんのために うまれて なにをして いきるのか
こたえられない なんて そんなのは いやだ・・・
凄いですよね。
RADWIMPSの「賜物」も深い。
いつか来る命の終わりへと近づいてくはずの明日が
輝いてさえ見えるこの摩訶不思議で愛しき魔法の鍵を・・・
ドラマの台詞
「絶望に追いつかれない速さで走れ」
勇気をもらいました。
9/26金曜日。終了の時間が来て後片付けに入ったが、垂れ幕を入れてきた段ボールの箱がない。広島県の担当者が「この台の裏に荷物が置けます。盗難に遭わないようにここに入れてください。」と言ってもらっていたのだが、「そこまでしなくても大丈夫。台の影に置いておけば見えない。誰よりも展示会に出展してるのだからそんなことは起きない。限られた人しか入れないんだから。」と無視をしてしまった。素直じゃないといけませんねえ。運送会社に頼んでプチプチのビニールにくるんでもらって何とか送ることが出来た。「細部に魂は宿る。」えらそうに社員に訓示を垂れていた自分が恥ずかしい。
9/3水曜日の中国新聞SELECTという地元の新聞の一面に「創業の精神」という題で掲載されました。これも昨年、ロンドンの航空機の展示会に出展した時に装飾をお願いした女性社長に「なかなか航空機産業に参入できない。」と話をしていたことから「新聞に記事を書きませんか?」と依頼が。「会社の宣伝になるのであれば。」と軽く引き受けてしまった。新聞の担当者から「1ヶ月後にまた連絡します。」とメールが来て「余裕!」と放置。ぎりぎりになって「そろそろいかがですか?」のメールで思い出して取り組むことに。以前から作っていた「創業の精神」をそのまま移せば良いや。とワードに記入すると微妙に足りない。急遽、継ぎ足し分を作成し事なきを得た。
この写真に息子、娘から「もっと良い写真にしたら良かったのに。」とラインが。「写真なんか雰囲気で良いでしょ。」と思っていたが、見ている人もいるんだなあとびっくり。自撮りをすることもないので、最近はこの写真を使い回していた。そう言えば昨年、東京支部の高校の同窓会が人数が少ないということで解散になったのですが、出席していた校長が行ってみたい場所があると言って新橋の日本全国の高校のノートがある居酒屋で撮ってもらった写真だった。12:00から飲み始め、23:00頃解散したので11時間飲んだ末の顔でした。我ながらよく飲んだ一日でした。アップは耐えられなかったようです。




2025/09/03 中国新聞SELECT 掲載
創業の精神 井上亮(井上鉄工所代表取締役) | 中国新聞デジタル
【2】出展告知
メッセナゴヤ2025
【出展告知】 11/05(水)~11/07(金)にメッセナゴヤ2025 に出展します。
「ビジネス効果」を追求する日本最大級の異業種交流展示会
メッセナゴヤは、愛知万博の理念(環境、科学技術、国際交流)を継承する事業として2006年にスタートした「異業種交流の祭典」。業種や業態の枠を超え、幅広い分野・地域からの出展を募り、出展者と来場者相互の取引拡大、情報発信、異業種交流を図る日本最大級のビジネス展示会です。
トランプ関税禍からの反転攻勢の一歩としてご来場ください。
| 日時(リアル開催) | 2025/11/05(水) 9:00~17:00 展示会 11/06(木) 9:00~17:00 展示会 11/07(金) 9:00~17:00 展示会 |
| オンライン開催 | 2025/10/27(月)10:00~11/28(金)17:00 |
| 場所 | ポートメッセなごや第1展示館 (〒455-0848 名古屋市港区金城ふ頭3丁目2-1) |
| 料金 | 入場料:無料 |
近くにご来場の際は、是非お立ち寄りください。

【3】社長コラム 『プリンス・オブ・ウェールズ乗船!』
9/1月曜日、イギリス大使館から招待状が来た。イギリス空母プリンス・オブ・ウェールズ艦艇内にてイギリス企業の防衛展示会へ来場の案内であった。今年になって複数のイギリス企業とNDA(秘密保持契約)を交わしているので取引の可能性を感じ上京することに。乗船する前にイギリス大使館の人によって飛行機で入国するのと同じように持ち物のチェックとパスポートのチェックが行われた。乗船すると機関銃を持った兵士が鋭いまなざしで入艦する人をにらんでいる。奥にはF35戦闘機が修理のためかカバーが外され内部が見える状態に。1時間ほど展示会を見て写真を撮って良いか?の問いに「F35の方を向かないのならOK」との返事。F35の方を向くと機関銃でやられてはかなわないと素直に展示会の方角に向けシャッターを切った。
その中で「井上さん!」と声をかけられ、振り向いてびっくり。金沢のT氏が「いやー、知り合いがいるなんて驚きですねえ。」と一言。こちらもびっくりです。(また、意外なところで意外な人に出会ってしまった。)去年の航空機の展示会でこの会社のブースにいたイギリス人から「いつ来ますか?」と聞かれたことを思い出し、今度金沢に行く便があって、お邪魔したいのですがと言うと「伝えておきますよ。私は今NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)に出向しているので金沢にはいません。」とのこと。「そんな所に民間の人が出向できるの?やっている事の規模が大きすぎる。」と感嘆。
トルコの企業とオンラインで面談。当日に私のパソコンだけ入れないという事態が発生。JETROの方に私の意向を伝えてもらってその都度電話をしてもらう方法でやり取りした。「そういう時はこうして下さい。」電話を切る。しばらくすると「こう言われたんですが、どうします?」と電話がかかってきて回答。今どきこんな伝言ゲームをするなんて新鮮でした。トルコの企業との特に輸出は、安全保障上の制約がかかり難しい。民間用なのか防衛用なのか?相手に開示してもらわなければ行動が取れない。相手側からの期待値が多いのを感じるが、何ともしがたい。9月初めの日経新聞には「防衛省、トルコからドローンを導入」と書いてあった。
9/10水曜日、銀行の担当者とその上司が工場見学をしたいというので、「誓約書」を書いていただき、現場を案内。最近のいつものように社員に案内をさせ、会議室で感想を聞いた。「こういっては失礼だが、思った以上にきれいだった。」と高評価。社員教育の強さがここにも出た。
9/18木曜日、19金曜日で金沢訪問。先程のイギリス人に会いに行った。エンジンの設計者で歯車のことにも詳しい。当然、熱処理にも詳しく、窒化後の研磨工程などは聞いたことがない。イギリスの友人が歯車に詳しく、事あるごとに連絡をしているとのこと。第二次世界大戦中の戦闘機のエンジンのパネルが壁にずらっと貼ってあったが、指を指して「ここの部分をどうやって加工したか分からない。今のような機械はないんですよ。」と熱く語っておられた。そうだよなあ。マシニングセンターがあるわけでもないし、内外研同時研磨ができる機械が合ったわけでもない。手動の旋盤、フライス盤があっただけ。「日本人はすぐに出来ないという。もっと考えろよ!意外と身近にマーケットがある。既存のマーケットしか目を向けないのは怠慢だ。」耳が痛い。日本に住んで40年。次回奥さんを連れてくると金沢を案内してやると言われホテルまで送ってもらった。
翌日はある団体で中村留精密工業(株)を訪問し、工場見学。製造業の団体という事だからか案内の人がえらく張り切って説明してくれた。栃木のSUB〇RUでも「いつも子供相手なので、本音を聞かせて欲しい。」と言われたことがある。お客様の本音を活かそうとするのはさすが。良い会社の特徴? 海外比率が75%というのはどういうことであろうか? 海外の方が見る目がある? 高価だがそれに見合った機能がある?
表、裏加工が受け渡しでき、剛性があり安定し、高精度加工が出来るとのこと。最近、外注さんでちょくちょく見るようになった機械で、気にはなっていたが、そこで働いている人を見ると欲しくなる機械である。







