(株)井上鉄工所の井上です。
6月と言うのに「朝夕は寒い!」と言って良いほどの気温。灯油がまだ残っていた石油ファンヒーターが活躍している。
連休明けに広島市北部の大朝町へ山菜採りに。シンガポールでブースを設営された企業の女性社長と妻が蕨取りの約束をしていたらしい。連休で帰省されていた奈良の叔父様の奈良への帰りを遅らせての山菜採りとなった。蕨はもちろん、ふき、タラの芽、ばかの芽(コシアブラ。山菜の女王だそうだ。)次々と秘密の場所で取らせてもらった。最後にジブリの世界のようなうっそうとした森の中でふきを探していると連れて行ってもらった方から「骨が!」と大きな声。何かと恐る恐る近づいてみるとそこには「鹿の角」が落ちていた。妻は数年来ずっと鹿の角が欲しかったようで「もう一本ないかな?」と探し始めた。県北の道の駅でたまに売っているのを見かけたことはあるが「そう言えば妻はいつもじっと見ていたな!」と納得した。帰りは時間も早いので下道を通って帰ろうと「Googleさま」に道案内をお願いして帰っていたが狭い道、狭い道へと我々を誘(いざな)ってくれる。対向車もいない暗い道で野生動物の目が二つ光っている。「何?」と目を凝らすとそこには「鹿」がじっとこっちを見ていた。鹿とのご縁を頂いた一日。何より、タダでゲットした山菜に鹿の角、鹿との遭遇に大満足の奥様であった。
【1】井上鉄工所の活動 『お客様アンケート』
5/28火曜日、我が社に航空機産業のアメリカ企業の方が来社された。歯車研削盤のスイス・REISHAUER以外で外国の方の工場訪問は初めてのことであった。いつもは馴れている工場案内もなぜか緊張してまった。いつもは工場案内と言うより改善事項案内ですスラスラとしゃべれるのだがなぜか「こんなこと自慢しなくてもなあ。」と思ってしまった。途中で気を取り直して質問に力を入れることにした。先月の「オーブン製造の会社」のように「お客様は何を求めているのか?」「うちの会社がどうなって欲しいのだろうか?」と思うと質問されて答えづらい事が改善と理解することが出来た。
話は飛ぶようだが、航空機認証を取得するにあたり審査員に「顧客満足を示す資料の説明」を求められた。大方の企業は「お客様アンケート」とFAXや手紙を送ってくるのだが、ある会社のアンケートに応えたら担当者から「自分の評価が下がるので点数を上げて欲しい。」という要請があった。「ふざけたことを!」と一蹴したが、その会社のお偉いさんが来社された時に苦情を言った。「社員の評価と連動させると、隠蔽が始まりますよ!」何のためにやっているのかが消え失せて、審査をクリアするための「儀式」となっている。本当はうちの会社の良いところ、悪いところを素直に聞ける大チャンスなんだけど。悪いところを言ってもらうと表彰でもした方が良いのでは?
ということで弊社のアンケートは社員に実際に会社を訪問させてアンケートを行わさせている。「なんでうちの会社と取引してくれているんですか?」担当者は「うーん、そう言われてもなあ。引きついただけなんだけど。まあ、不良はないし、いつも納期は守ってくれるし・・・」と勝手に良いところを教えてくれる。今回の企業では「よそに比べて不良が多い。」と言われた。2,3年前に連続で起こった同一の不具合について言われたのであろうが、2,3年前に起こったことがまだ引きずっている。ちゃんと調べて文章で回答し、このような対策を打っていてそれから出ていない事を明確にすることにしている。
認証機関からのアドバイスとして「今年は最低点で合格しても来年はプラス1点、来年はプラス2点と改善が実施され定着し、永遠にPDCAが回っていく事をお手伝いするのが我々の使命だ。」と仰っていました。今の大企業の不正は効率を追求しすぎ、何故やるのかという大事なことを説明せず「儀式」を行い、忙しいと「風景」となってしまっていることに原因があるのでは?もっと教育に時間をかけて行こう!
番外編
【2】出展告知
エンジンフォーラム神戸2024
6/11(火)~6/12(水)にエンジンフォーラム神戸2024に出展します。
エンジンフォーラム神戸は、航空エンジンなどのエンジンと産業用ガスタービンエンジンに特化した日本初開催となる国際的な展示商談会です。
国内外のエンジン&ガスタービンメーカー・各種サプライヤー・関係機関が一同に集まり、主催者独自のマッチングシステムを活用して期間中活発な商談を実施します。
新規ビジネス創出・企業間ネットワーキングに活用できる エンジンフォーラム神戸のプログラム:・商談機会を高めるビジネスマッチング・自社 PRができる ブース 展示・国内外のエンジンメーカーによる講演・出展者プレゼンテーション・ネットワーク 交流会
コロナ禍からの反転攻勢の一歩としてご来場ください。
日時(リアル開催) | 2024/06/11(火) 09:00~18:00 06/12(水) 09:00~17:30 |
場所 | 神戸国際展示場3号館 (〒650-0046 兵庫県神戸市中央区港島中町6-11-1) |
料金 | 200ユーロ |
近くにご来場の際は、是非お立ち寄りください。
Robot Technology Japan2024
7/04(木)~7/06(土)にRobot Technology Japan2024に出展します。
産業用ロボット本体やその周辺機器の展示ゾーンに加え、ロボットの設置やシステム構築を担当する「ロボットシステムインテグレーター」(SIer)専用の展示ゾーンを設けます。「ロボットの使い方」を展示することで、 より具体的な導入方法を検討できる場を提供します。
コロナ禍からの反転攻勢の一歩としてご来場ください。
日時(リアル開催) | 2024/07/04(木)、07/05(金) 10:00~17:00 07/06(土) 10:00~16:00 |
場所 | 愛知県国際展示場(Aichi Sky EXPO) (〒479-0881 愛知県常滑市セントレア5丁目10-1) |
料金 | 1人1,000円(事前登録者、海外来場者、学生は無料) |
近くにご来場の際は、是非お立ち寄りください。
【3】社長コラム 『「夢」を見せる!』
5/23(木),24(金)、姫路にてある勉強会の全国大会が開催された。その中の講演で歴史家の加来耕三氏がなるほどと思った事を言われていたので、そのことについて書いてみる。姫路の歴史的人物と言えば「黒田官兵衛」。この人の人物像を説明されていた。「織田信長を裏切った荒木村重の居城に乗り込み、戻ってくるように説得をしたが、城の牢に入れられて出て来られなくなった。1年に渡って監禁されたので、織田信長は裏切ったと思って人質に取っていた黒田官兵衛の息子を殺せと羽柴秀吉に命令を下した。実際にはその部下の竹中半兵衛の機転によってこらされる事なく生きていたが、戻ってきた黒田官兵衛に詫びた」と言う。その件に際して、「黒田官兵衛は嘘が言えなかった人だったからこそ信用できたから。」という。裏切った荒木村重も黒田官兵衛が嘘を言わず本気で戻ってこいと言ったから殺さなかった。
また、秀吉の「中国大返し」に関して「その時の部下27,000名のうち6,000名が自分の配下。残りは負けて仕方なくついて行った人間」という。そんな中で「明智光秀の謀反を知ったら殺される可能性があった。3倍以上の敵対する21,000名がどうしてついて行ったのか?中国大返しの中、姫路城に到達すると3日間城にこもり「織田信長の首が見つかっていないかを密偵などからの情報収集を行っていた。そこで見つかっていないと分かると、「信長様は生きている!」と嘘の噂を流し、京の周りにいる見方に秀吉の軍に合流するように要請する。(その時の総大将になれる可能性が高かったのは次男の信雄(のぶかつ)であったが、兵力の多いものに合流するという決まりがあった。その時の信雄の軍勢は約8,000名。秀吉は3倍近い兵力があった。)そして、中国大返しの中で「秀吉様が天下を取る。」と言って部下を鼓舞した。部下は大いに沸き、明智光秀を討った。なぜこんなことができたのか?人は「マイナスイメージの秀吉を殺す」より「プラスのイメージの自分の殿様が天下を取って自分の将来が開ける」と言う方に人は動く。だそうだ。
このことから、自分は部下に夢を見させてあげる事は出来ているのであろうか?「航空機・宇宙及び防衛」のマネジメントシステム認証取得から既に5年。そろそろ結果を。